パッケージ内容

外箱前面は、SOUNDPEATSのロゴ入りのハウジング部を大きめにプリントしたシンプルでインパクトがあるデザインで、ロゴと機種名が箔押しになっています。

背面は、機種名と主なスペック、SOUNDPEATS本社や各国部署の住所とURLやメールアドレス、各種認証マークの記載があります。その中には技適マークもあり、日本国内でも安心して使えます。

清潔感のあるパッケージで、また、若者受けしそうなヘッドフォンデザインなので、入学祝いなどのプレゼントにも良さそうです。

箱を開けると、緩衝材にしっかり保護されたSOUNDPEATS Spaceが出てきます。付属品は上側底面に配置されています。

パッケージには、以下の5点が含まれていました。

• SOUNDPEATS Space本体
• 3.5mm AUXケーブル
• USB-C&USB-A充電ケーブル
• 取扱説明書
• アプリマニュアル

取扱説明書は、日本語に対応しており、ペアリングからタッチリモコンの操作まで、機械操作が不慣れな人でも迷う事なく行えます。

本体重量の実測値は260gです。一般的なヘッドフォンは、250g～300gが平均値なので、SOUNDPEATS Spaceは軽量の部類です。

外観デザイン

デザインでまず目を引くのは大きなSOUNDPEATSのSロゴとL側スライダーにある「Hear Your Imagination」というSOUNDPEATS特有の英語メッセージです。

あなたの想像力という語り掛けるフレーズが粋ですよね。こういった細かい部分にも作り手の願いが込められている事に、製品への愛を感じます。

パーツ全てが同系色で統一されており、まとまり感のあるデザイン。イエローの雰囲気は、とてもエレガントで女性にもぴったりです。

ハウジング、ボタン類はプラスチック素材なので、傷や指紋が目立たずにずっとキレイな状態が保てそう。装着時のシルエットも、ゴツゴツしすぎない自然な印象です。

ハウジング部の付け根にヒンジが付いており、後ろ方向に90度回転するので、片側だけを耳に当ててDJ風に使う事もできます。

イヤーパッドはかなり柔らかめです。負荷をかけると沈み込み、ジワーッと元の形状に戻る低反発ウレタン素材で、装着時の圧迫感、締め付けは一切なく、長時間の着用も快適です。イヤーパッド内部は、通気性の良いメッシュ素材で熱こもりや蒸れも感じにくいです。

内側には、LRのプリントが大きく施されています。左右の確認がしやすいだけじゃなく、経年劣化で刻印が消える心配もないのが良いですね。

写真では判断しづらいかもしれませんが、ヘッドバンド部はイヤーパッドと微妙に違った素材が使われています。こちらは程よい反発で張りもあり、頭頂部と耳への負荷を上手く抑えられています。

また、触った感じは耐久性も高そうで、交換できない部分なので心強いです。細部の素材にまで徹底して拘っているところに、SOUNDPEATSの本気度を感じます。

ハウジング部の可動域は、約30°となります。

内側への折りたたみも可能で、バッグの中のスペースを節約でき、持ち運びにも便利です。

L側スライダーの内側には、各種認証マークが印字されています。

L側ですが画像左から、LEDインジケーター、USB-C端子、ANCボタン、マイクが配置されています。

LR共通ですが、ハウジング下部の金色の部分がマイクになっています。耳元に配置されておりますが、マイクの集音性は抜群です。

R側は画像左から、音量ボタン、電源ボタン、3.5mm端子、マイク、LEDインジケーターが配置されています。

サイドのアジャスター部分は、内側がプラ素材で、外側がステンレス素材かと思われます。異素材の組み合わせは、軽量化と耐久性を実現する工夫でしょうか。

左右ともに30mmずつ伸縮します。

最長まで伸ばすと、かなり大きくなりますね。これにより、頭の大きさや耳の位置などに合わせた微調整が可能です。

イヤーパッドは、プロテインレザーと低反発素材を採用。触れた感じも心地よく柔軟性もあり、ベタつきなどの不快感はありません。

心地よくフィットする感じで、側圧も軽く、耳を包み込むオーバーヘッド型なので、長時間の装着でも耳に圧を感じる事はなく超快適です。

電源オンの状態では、L側インジケーターが白色で常時点灯します。また、Bluetoothペアリング時は、R側が青色で点灯し、接続完了すると消灯します。

充電中はL側インジケーターが赤色で点灯します。

音質・ANC・通話品質について

SOUNDPEATS Spaceは、カーボンファイバーコンポジット素材を使用した専用設計の大口径40mmのダイナミックドライバーを搭載しており、高いポテンシャルを備えています。

ノーマルモードかつEQ未調整の素の状態では、クセのないフラット傾向ですが、専用アプリでEQを調整すると、低音を強調するなど自分好みの音作りができます。

アプリにも曲調に合わせた8種類のEQ調節が準備されていますが、個人的には低音と高音を強調しつつ、カーブがなだらかになるように調整すると、かなり迫力と深みが増したように感じました。

音の質感は良く、AACコーデックである事を忘れてしまうほどパワフルで高音質です。

軽い装着感なので、着用時の遮音性は環境音をそれなりに拾いますが、ANCをオンにした瞬間別世界が広がります。図は下に行くほど強くなるという意味で、少し分かりにくいですが、同価格帯のANCよりSpaceはキャンセル性能が優れているという事になります。

ANC機能に関しては、最大-35dBと数値上はあまり期待していなかったのですが、中高音のキャンセリングが得意という事もあり、キーボードの打鍵音も消えるほか、エアコン、サーキュレーターの音など環境音もかなり抑制されていました。その上、ANCでありがちなホワイトノイズは全く感じません。

無音でも環境音がかすかに聞こえる程度で、音楽や動画を流さずに外音を程よく遮断しながら作業に集中したい時にも活用できそうです。このあたりのやりすぎない絶妙なチューニングが、聴き疲れしにくく、長時間使用時の快適性を生み出している気がします。

パススルーモードは、ヘッドホンを未装着の状態よりも環境音が少し大きく聞こえます。マイクで拾った音を増幅させている仕組み上仕方のない事ですが、サーッというホワイトノイズが常時わずかに発生します。

服の擦れる音、紙が擦れる音、手指の擦れる音が聞き取れる程で、周囲の音をしっかりと把握したい環境では最適なモードです。良い音で音楽を再生しつつも、インターフォンの音や話声などを聞き逃す事がないのは、とても便利で安心です。

AUX端子に付属の3.5mmオーディオケーブルを接続する事で、有線での使用も可能です。

試したところ、出力の弱いスマホでは無線接続と比較して若干音質が低下するように感じるものの、パソコンではクリアで良い音に感じました。

AUX出力では、接続先デバイスに搭載のチップセットによっては音質が大きく異なる面はありますが、ワイヤレス接続より更に解像度が増します。

Amazonには記載がありませんが、SOUNDPEATS側の情報では、有線接続ではハイレゾ認証を受けているとのこと。2種類の接続方法に対応していることで、高音質なハイレゾ音源がロスレスで再生できるのも利点です。

また、電源オンの状態で3.5mmオーディオケーブルを接続すると自動的に電源がオフになる点は好印象でした。

通話性能については、実際に通話テストを行ってみたところ、少し低音が強調される傾向はあるものの、無線と感じさせない程に聞き取りやすく明瞭との事でした。

デュアルマイクノイズリダクション機能が付いており、大音量のノイズや人混みの喧騒をキャンセリングしたり、声の集音性が向上しているとの事です。

また、ゲームモードを搭載し、65msの超低遅延を実現しています。ゲーム時だけでなく、アクション映画などを視聴する際などにも便利に使えそうです。

電源ボタン3回押しに割り振られていて、アプリなしで気軽にオンオフ出来るのが便利でした。

SOUNDPEATS Spaceは、物理ボタンを搭載し、さまざまな操作を目視なしで確実に行えるのも快適です。

マルチポイント接続

SOUNDPEATS Spaceのマルチポイント接続は、今までレビュー済みのSOUNDPEATS社製のイヤホン類とは少し違った便利な仕様となっており、よりシームレスに切り替えが可能となっています。

例えば、PCとスマホそれぞれに本機をペアリング済みの状態であれば、動画や音楽等のコンテンツ再生時、再生開始した方の音を鳴らしてくれます。

つまり、事前に再生していたコンテンツの停止ボタンを押す必要がなく、自動的に一時停止してくれます。切り替えにかかる時間も約2秒とレスポンスは非常に良く快適です。

Bluetoothの切り替えなしで、仕事とプライベートを分けて使用したい、複数のコンテンツを別々の端末で楽しみたい、気軽にマルチポイント接続を試したいという方にとっては、このマルチポイント接続は見逃せない機能なのではないでしょうか。