耐衝撃性に優れた強靭なボディー

GPD MicroPCの本体は韓国の航空レベルで使用される耐衝撃ABS合成樹脂LG-DOW 121Hを採用しています。厚さ1mmで、難燃性、高耐熱性、耐火性V-0を備えており、その剛性は、ロックウェル硬度109R、曲げ強度26000kg/平方cm、高さ1.5mからの落下試験も97.63%の確率でクリアするとされており、タフな環境での使用に十分耐えられる外装に仕上がっています。

また底面には3mmの隙間を作るゴム足がついており、デスクに置いた際の排気経路を確保し、冷却効率をあげます。そして背面の排気口は45°傾斜がついていて、背面に配置されたインターフェイスを埃の蓄積から保護する設計になっています。

豊富なインターフェイスで産業用途にも利用可能

GPD MicroPCは、6インチというコンパクトなボディーに、RS-232、RJ45、タイプC、USB 3.0、HDMI、microSDXCという幅広いインターフェイスを搭載しています。またPCレベルの性能を誇る冷却ファンはスイッチでONとOFFの切り替えも可能です。

産業用制御およびオートメーションで広く使用されているRS-232シリアルインターフェイスを内蔵し、多くの産業用計測機器を始め、マウス・キーボード・プリンタなどにも接続可能です。

更にRS-232からRS-485にアクセスして1200mおよび100Kbpsでのデータ通信を行う事もできます。

RJ45有線ネットワークにも対応なので、古いビジネスホテルなど有線LANしかないようなwifiが使えない環境でもインターネットが使えます。有線LANポートはギガビットNICが内蔵されており、最大ダウンロード速度125MB /秒での通信が可能です。

MicroPCのwifiは、最大2.4GHzのデュアルチャネルで、ワイヤレス2.4G / 5Gデュアルバンドをサポートします。 転送速度は433Mbpsです。更にデータ転送を高速化するためのIPv6接続オプションをサポートする組み込みのBluetooth 4.2モジュールも搭載しています。

記憶領域はM.2 2242規格SATA 6Gb/s(SATA3.0)接続による高速転送が可能な128GBの内部ストレージのSSDに加え、Micro SDスロットで最大2TBまで拡張可能です。また3つのUSB 3.0インタフェースを搭載しているので、USBスティックやハブなど沢山の周辺機器に同時に接続する事ができます。

Windows 10 ProとUbuntu MATE 18.10をサポート

出荷時の搭載のOSはWindows 10 Proですが、Ubuntu MATE 18.10もサポートしており、GPDの公式ウェブサイトからUbuntu MATE 18.10ファームウェアをダウンロードすることができます。

また高硬度・高透過率を誇るCorning®Gorilla®Glass 4を採用した6インチのHDのワイドカラーガマット（WCG）スクリーンは、1280×720の解像度と3000：1の静的コントラストで、明るく色鮮やかなIPS液晶を採用しています。視野角178°と広範囲で、あらゆる角度から見やすく視認性も高くなっています。ディスプレイの開閉は150°まで無段階で調節可能です。

両手持ちを考えたキーボードの配置

QWERTYキーボード、タッチパッド、マウスは、15cm×9cmのスペースに配置されており、両手で持った状態で使用する事を前提に設計されています。キーボードは金属フィルムで、人間工学的にデザインされたクサビ形の形状です。

左親指の位置にスクロールホイール・左右のボタン、右親指の位置にタッチパットという配置は絶妙で、両親指でマウスで行う操作が完了する設計になっています。

キーボードにはバックライトも搭載しており、暗所での使用も快適に行えます。バックライトは不必要な場合は「Fn」+「スペース」で簡単にONとOFFを切り替える事もできます。

直径2.5mmのネジ対応で固定して利用する事も可能

この小さなGPD MicroPCをアームなどに固定する人がどれだけいるかは不明ですが、直径2.5mmのネジで固定しておくことも可能です。産業測定用などに利用したりする場合には、この固定ネジ穴が活きてくるのかな。

ストラップホールつき

こちらの方が個人的に用途が高そうと思いますが、両手で持って利用する際に、落下防止になるストラップを取り付けるストラップホール付きです。落下から本体を守る事ができるので便利に使えそうですね。

Intel 8th Gemini Lake N4100搭載

GPD MicroPCはIntel 8th Gemini Lake N4100を搭載しています。対抗馬となる第7世代のKaby Lakeアーキテクチャの4415Y搭載のMicrosoft Surface Goと比較して、性能差を見せつけるベンチマークをたたきだしています。

またGPUも9.5世代のインテル®UHDグラフィックスであるIntel HD Graphics 600を搭載しており、最大700MHzの動作周波数をサポートし、前世代より33%も帯域幅を拡大しています。

また10ビットの4K VP9フィルムデコードをサポートしているにも関わらず、熱設計による消費電力はわずか6Wという超低消費電力になっており、バッテリー性能を大幅に伸ばす事ができますので、ホームシアター用途やモバイル用途、またはゲーム用途にも最適です。HDMIポートは4K×2K / 60p HDビデオの出力をサポートします。

読み書き共に高速なメモリ

GPD MicroPCのメモリは、読み取り・書き込み・コピー、およびその他のインジケーターを大幅に向上させる高周波LPDDR4を採用しています。

MicroPCに内蔵されている128GB SSDは、CrystalDiskMarkで576MB / sの読み取り速度と465MB / sの書き込み速度を記録しています。こちらは6GBモデルのスコアになるので、販売されている8GBモデルではもう少し読み込み速度のスコア向上が見込めるのではないかと思います。

PCレベルの冷却ソリューション採用

GPD MicroPCはアクティブ冷却設計と高出力ターボファンを備え、PCレベルの冷却ソリューションを搭載しています。この冷却装置はパッシブ方式の冷却ファンより性能が上だと言われています。

モバイルバッテリーから給電可能

MicroPCはPD 2.0ベースの急速充電をサポートしており、30分でバッテリー容量の半分を充電する事ができます。

また、5V/3Aベースの携帯電話充電器と携帯用電源をサポートしており、モバイルバッテリーからの給電を行う事もできます。喫茶店や空港、飛行機内などに設置されているスマートフォン用のUSBポートからの給電も可能ですのでモバイルが捗ります。